FX動向

東京市場早朝の取引、ドル円は93円台半ばで取引されている。NY株式市場ではゴールドマン・サックスの好決算を受けて株式が堅調推移した。ただ、織り込み済みとの見方も広がりドル円は93円台前半で一進一退となっていた。インテルの決算発表で7－9月期の売上高見通しがアナリスト予想を上回ったことで円売りが進行、93.78レベルまで高値を伸ばした。

本日は日銀金融政策決定会合2日目で政策金利発表および日銀総裁会見が予定されている。また、需給面ではゴトウ日（5・10日）であることから仲値での外貨需要が見込まれる。ただ、93円台後半は輸出企業の予約の動きも観測され売買が交錯しそうだ。海外市場では米小売売上高を無事通過したあとで、米NY連銀製造業景気指数、鉱工業生産など生産系の指標が発表される。5年債の償還が円相場に影響するかどうかも注意したい。

ＦＸ動向

欧州市場序盤は日経平均を含むアジア株の下落を受けて欧州株もさえない動きとなるなど、株安連鎖懸念によるリスク回避姿勢が強まったことから、ドル/円は92円台を割り込み一時91.75円付近へと下落。その後は欧州株とGLOBEXのNYダウ先物が下げ渋り反発へと転じると次第にドルを買い戻す動きが優勢となり、NY市場序盤にかけて92円台中盤を回復したが、NY原油先物が一時58ドル台前半まで急落したことを嫌気し、NYダウが序盤に下落に転じた局面ではドル/円も92円台前半へと下押しした。しかし、これまで米金融機関に弱気な見通しを示してきた米著名銀行アナリストのメレディス・ホイットニー氏が米金融大手ゴールドマン・サックスの投資判断引き上げを示していたことを受けて、米決算を巡る懸念がやや緩和されたことを背景に金融セクターを中心にNYダウが大幅上昇となるなどリスク許容度の改善に伴いドル/円もじり高の展開となり、NY市場終盤にかけて一時93.00円付近まで大幅に反発。NYダウは前週末比185ドル高で終了し、シカゴ日経平均先物も大証終値比220円高と大幅反発となった。米ゴールドマン・サックスなど今夜から本格化する主要企業の決算発表を前に楽観的な見方が浮上したことにより、円買い圧力も一旦は緩和されそうだ。一方、日本では解散・総選挙が決まり、政権交代を含む政局不透明感が円の重石となるだろう。ただし、米国の決算発表が相次ぎ株式市場のボラティリティは上昇が見込まれることから、一方的に円を売り進む状況でもないとみる。決算の数字や株価動向に一喜一憂しながらも、92－93円台での売買交錯か

決算発表

【ゴールドマン・サックス】 21：30
【インテル】　株式クローズ後

7月16日
【JPモルガン】 19：30
【IBM】 29：30
【グーグル】 未定
【シティ】 21：00
【バンク・オブ・アメリカ】 未定
【ゼネラル・エレクトリック 】未定
【メリルリンチ】 未定

7月17日
【モルガン・スタンレー】 未定

FX動向

米景気回復期待の後退や当局による先物取引規制への懸念から原油安が進む中、昨夜もガソリン在庫増などを受けてNY原油先物が60ドル台へと下落したことを背景に、リスク資産を圧縮する動きが活発化し株安・ドル買い・円買いが強まるなど、影響が大きくなりつつある原油動向が注目されるところ。また、為替市場は米株式市場の動向を受けたリスク許容度の変化に影響を受けやすい地合いが続いており、米決算発表シーズンが本格化する中、本日早朝に3四半期連続赤字ながらも市場予想を上回るなど先陣を切って発表された米アルミニウム大手アルコアの決算や、NY原油先物市場の値動き、米雇用関連指標を受けた米株式市場の動向に左右される展開となりそうだ

FX今日の動き

きょうのドル／円JPY=の予想レンジは９４．２０―９５．４０円。ユーロ／円EURJPY=は１３１．３０─１３２．６０円。前日海外市場では欧米株安や原油安を受けて欧州通貨中心に売りが先行。円とドルが買われ、ドル／円では円が強かったためドルは９４．７０円まで売られた。きょうも日経平均 .N225などアジア株や米原油先物CLc1をにらんだ展開が予想されている。「株価によっては欧州通貨主導でドル／円も一段安になる可能性があるが、一方で直近安値圏にきているためショートカバーが入る可能性もある」（国内金融機関）との声が上がっている。市場では、９４．５０円付近にはストップロスなどが予想され、割り込むと下値余地が広がるとの見方も出ている。また、きょうから始まる主要国首脳会議（ラクイラ・サミット）をにらみ、関連報道にも注目が集まりそうだという。